数えてみると、これまで台湾に行った回数は11回で、計35泊46日だった。だからどうなんだといえば、泊数に渡航回数を足したら滞在日数になる、ということがわかったくらい。これだけ台湾をうろうろしていても台湾語は話せない。いつも頭からっぽになりに行っている。
ホテルで印象に残っているのは、龍山寺に隣接した「龍山商旅(LONG SHAN HOTEL)」。部屋の窓を開けると、目の前に龍山寺の屋根がある。朝は6時頃からだったと思うのだが、読経が聞こえてくる。数時間は続く。そのうちお経のメロディが耳につき、唱えてなくても聞こえるようになる。
ある一節が「スハマデコーラ」に聞こえて、何度か食べたことのある「州浜(すはま)」という和菓子の記憶とリンクして、「州浜でコーラか、相性悪そう」と妄想した。本当の歌詞を知らないまま、頭の中で「スハマデコーラ」がループする。
連日、読経で目覚める。ここは寺の寮か、宿坊か。観光客の身としては、早起きするといろいろ動けて悪くないのかもしれないけれど。
空がうっすら明るくなってきた。
おわり