ハイカイ台湾

台湾うろうろ from 2007

臭豆腐

プロ野球で新人投手が打たれたとき、よく「プロの洗礼」という言葉が使われる。「台湾の洗礼」といえばこれ、臭豆腐だろう。「臭い」と断言するのになんの躊躇いも感じないほど臭い。士林夜市を歩いていて初めて臭いを嗅いだとき、鼻がもげた。臭豆腐サイドからすれば「名刺代わりの一発」てやつか。ずっと敬遠していた臭豆腐をついに食べてみたのは、4回目の台湾旅行。ゲストハウスのオーナーや他の宿泊客たちと出かけた雨の基隆廟口夜市。テーブルまで買って来てもらった臭豆腐は、ほとんど無臭で、いけた。臭豆腐は揚げ油が臭い、モノによる、雨で臭いが消えた、とかいろんな理由が考えられたが、いずれにせよ私は、臭豆腐を食べたことで大人の階段を上った気分だった。そうそう、トッピングのキャベツの酢漬けが合ってたなあ。

 

猫空にもでかい看板。国民食ですか? みんな大好きですか?

 

現炸とは、揚げたてのことらしい。

 

臭豆腐はあれ以来、一回も食べていない。屋台の近くを通ったときの臭さは相変わらず強烈だ。でもその臭さが、「ようこそ、台湾へ」と言ってくれているような、ただ不快なだけのような。

おわり